水に映る月
大きなベッドの中で、あたし達は愛し合った。
近付きたくても近付けなかった距離を、埋め尽くすように‥。
「ケイちゃん、すき‥。」
あたしには、慧しかいない‥
慧しかいないから‥
罪深さは分かってる。
あたし達に、安心がやって来ないことも‥。
でも、それでも、あたしは慧の傍にいたい‥
慧と離れたくない‥
「ケイちゃん‥。」
何度も慧の名を呼んで、深く温もりを感じて‥。
0になれた喜びと、慧の激しい愛を感じて‥。
「ケイちゃん‥、イっちゃう‥っ!」
彼の腕の中で、あたしの全ての感覚が弾けて翔んだ。