水に映る月
梅地下で軽く食事して、レストランを出た所で清香と別れた。
「じゃ、純、また連絡する♪」
「うん、分かった。バイバイ♪」
毎日、彼女と行動を共にしてるワケじゃ無い。
宿泊場所も、別々だし。
─ 今日は、どこに泊まるかな‥
ケータイの電話帳には、男の子の名前の羅列。
けれど、あたしのケータイは滅多に鳴らない。
彼らにとってみれば、あたしは軽いオンナだし。
あたしにとってみれば、そう言う自分を演じてるだけ。
それだけの関係だから。
寂しくなんかない。
深く関わるなんて、ダルいだけ。