水に映る月
「もしかして、ヒマ?」
計算通り、通りすがりに声を掛けられた。
だけど
「忙しいし♪」
あたしは、敢えて逆をつく。
「オレらヒマやねん。遊んでや♪」
話し掛けて来た右側の彼には答えずに、あたしはカワイコぶった表情で清香を見つめた。
「清香、どぉする?」
モチロン、彼女がokしないワケがないことは分かっているから、単に焦らしているだけ。
「あたしはイイけど‥。純は?」
案の定、清香に訊かれ、ちょっぴり悩んだフリをして‥。
「ほら、友達もイイゆーてるやん。遊ぼ♪」
「うん‥。イイけどぉ。」
仕方なく‥ってポーズを崩さず、あたしは彼らに頷いた。