水に映る月
 

シャワーを済ませ、また窓から外を見ていた。


ファミレスの建物の灯りとは対照的な暗い駐車場に、数台の車が停まっている。

けれど、どれがシゲくんの車なのか解らなかった。



外灯の明かりが切なく感じるのは、なんでかな‥

やっぱり、ハッキリさせた方がイイのかな‥



行く気なんて無かったのに‥。


「ちょ、外に行って来る。」


ガラス窓を閉めて、あたしは玄関に向かった。


「戻って来る?」


テレビを見ていたサトルが、顔を上げて訊いた。

あたしは彼に頷いて、アパートを出た。


 
< 40 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop