水に映る月
慧のことが気になった。
頭から慧が離れなかった。
翌朝、まだ眠るサトルにバイバイと手を振って、あたしは彼の部屋を出た。
そして、電車に乗り、慧の住む町に向かった。
午前6時半。
この時間なら、きっと家にいるはず。
─ てか、早すぎたかも‥
慧のマンションは、一階がオートロック。
解除の仕方は知らない。
あたしは、覚えておいた部屋番号をパネルに入力し、インターホンを押した。
ココロが逸るって言うのかな‥。
とてもDOKIDOKIしていた。