水に映る月
 

「ジョーダン‥、かな?純ちゃんが逃げ出すの待ってた。」


慧は、クスクス笑いながら答えた。


「なんか、ヒドい‥。あたし、スゴい覚悟やったのに‥。」


「ごめん、ごめん。オレんちで住んでいいから、許してや♪」


「マジで?イイの?」


「ん、気ィ変わった。純ちゃん、危なっかしいわ。放っといたら何するか分からんもんな。」


「ケイちゃんの意地悪!でも、嬉しい。ありがと♪」


今鳴いたカラスが、もう笑った。

そんなカンジ。


いつの間にか、あたしも笑顔になっていた。


 
< 84 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop