水に映る月
「ジョーダン‥、かな?純ちゃんが逃げ出すの待ってた。」
慧は、クスクス笑いながら答えた。
「なんか、ヒドい‥。あたし、スゴい覚悟やったのに‥。」
「ごめん、ごめん。オレんちで住んでいいから、許してや♪」
「マジで?イイの?」
「ん、気ィ変わった。純ちゃん、危なっかしいわ。放っといたら何するか分からんもんな。」
「ケイちゃんの意地悪!でも、嬉しい。ありがと♪」
今鳴いたカラスが、もう笑った。
そんなカンジ。
いつの間にか、あたしも笑顔になっていた。