水に映る月
「それから、人んち泊まりに行く時は、一応、連絡入れてな。心配してまうし。」
慧は、そう言ったけど、今までみたく男の子の部屋に泊まりに行くなんてこと、あたしの頭からは、綺麗に消えていた。
「うん、ダイジョウブ。もぉどこにも泊まりに行かないし♪毎日、ここに帰って来るもん。」
彼の仕事は夜だから、休みの日以外、あたしは一人でお留守番。
けれど、それでも慧の傍にいられるだけでシアワセだと思った。
交代でバスルームを使って、一緒にテレビを見て‥、
寝る時は、やっぱ、あのおっきなベッドで一緒かな‥?
浮かれ気分のあたしは、その夜、ずっとDOKIDOKIしていた。