遠吠えクラブ
羽純は、もうあきらめていた。
長い付き合いだもの、私がすごい料理を持ち寄るなんて二人とも期待していないだろう。
だから毎度同じで申し訳ないが、羽純が人からほめられる唯一の得意料理、ニンニク味噌を持っていくことにした。
あとは生で食べられる野菜を適当に買って行って、美夏にカットして盛りつけてもらえばいい。
ニンニク味噌は、千紘に教えてもらった料理だった。
料理と言っても味噌にニンニクを埋め込んで、冷蔵庫にほおっておくだけだが。
この味噌を知ったのは、千紘が
「うっかり安売りで買ったら、もう捨てようかと思うくらいまずい味噌で、でも捨てる前にニンニクを放り込んでみたら驚きのおいしさになった」
と言っていたのを聞いたからだった。
長い付き合いだもの、私がすごい料理を持ち寄るなんて二人とも期待していないだろう。
だから毎度同じで申し訳ないが、羽純が人からほめられる唯一の得意料理、ニンニク味噌を持っていくことにした。
あとは生で食べられる野菜を適当に買って行って、美夏にカットして盛りつけてもらえばいい。
ニンニク味噌は、千紘に教えてもらった料理だった。
料理と言っても味噌にニンニクを埋め込んで、冷蔵庫にほおっておくだけだが。
この味噌を知ったのは、千紘が
「うっかり安売りで買ったら、もう捨てようかと思うくらいまずい味噌で、でも捨てる前にニンニクを放り込んでみたら驚きのおいしさになった」
と言っていたのを聞いたからだった。