遠吠えクラブ
「聡さん!」
千紘の鋭い声で、聡は我にかえった。
「今、レオはどこにいるの? ちゃんとつないでいるの?」
レオ?
ああそうだ、美夏は仕事柄、食品添加物とかに敏感で、市販のペットフードは信用できないっていう記事を読んでからは、自分たちの食事とは別に、レオの食事まで手作りしてくれていた。レオには不評だったみたいだけど、前よりスリムになって健康状態もよくなったし、僕は本当に感謝していたんだ
「ああ、もちろん。今日は小さな子供が来るわけだから、きちんとリードにつないで、室内じゃなく庭の小屋に入れてあるよ」
「ちょっと見てきていい?」
聡はうなづいて、広縁の下に置いてある履物をつっかけると、芝生のドッグランを横切って転ぶように犬小屋に駆け寄った。
リードははずされ、レオの姿はなかった。
その瞬間、二人は、美夏が戻ってこないことに気づいた。
千紘の鋭い声で、聡は我にかえった。
「今、レオはどこにいるの? ちゃんとつないでいるの?」
レオ?
ああそうだ、美夏は仕事柄、食品添加物とかに敏感で、市販のペットフードは信用できないっていう記事を読んでからは、自分たちの食事とは別に、レオの食事まで手作りしてくれていた。レオには不評だったみたいだけど、前よりスリムになって健康状態もよくなったし、僕は本当に感謝していたんだ
「ああ、もちろん。今日は小さな子供が来るわけだから、きちんとリードにつないで、室内じゃなく庭の小屋に入れてあるよ」
「ちょっと見てきていい?」
聡はうなづいて、広縁の下に置いてある履物をつっかけると、芝生のドッグランを横切って転ぶように犬小屋に駆け寄った。
リードははずされ、レオの姿はなかった。
その瞬間、二人は、美夏が戻ってこないことに気づいた。