空色のじかん

初めて男の人に怒られた時…


幼心の私には
あまりにも衝撃的だった。






それは小学一年生のお正月、
祖母の家に親戚が集まった時だった。


たぶん私は久しぶりに従兄弟に会えて
すごく気分が上がってたんだと思う。


赤ちゃんがいるからという注意に耳を貸さず
家の中を走り回っていた。



そこで止めておけば良かった。


私の足は寝ていた赤ちゃんに直撃。

頭を蹴ってしまったのだ。



私を叱ったのは、親戚のおじさんだった。


あの時の物凄い剣幕で
怒鳴られた衝撃が忘れられない。

頭が真っ白になって
あまりの怖さに声が出なかった。



赤ちゃんの泣き叫ぶ声とおじさんの怒鳴り声が
頭の中を駆け巡って息が出来なかった。



赤ちゃんは無事だったものの
普通なら怒られるだけじゃ済まなかったと思う。

でもその時の私には何も考えられないくらいの衝撃だった。



今でも男の人への苦手意識は消えない。



踏み込んだ先にあの怖さが待ってると思うと

気持ちがそこで止まってしまう。


いつかその先を知ることが出来るのだろうか。
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