天空のエトランゼ〜刃の向き
この日本って国に生まれたのに、僕の居場所はない。

(日本人ではない…。そう言えば、そんな言葉があったな)

僕は歩き出した。

学校には、行かなければならない。

(異邦人)

外国人とは、言い方が違う気がした。

(そうだ。異邦人だ)

僕は少し、足を速めた。

(異邦人…そうだ)

僕は、目を瞑った。

(エトランゼだ)




何時も通りに、真っ直ぐ帰り…変わりのない毎日が終わった。

なのに…僕は、初めての夢を見た。

ブロンドの美しい女性に告白される夢だ。


(いっしょになって)

その美女の告白に、僕は当然の如く、頷いた。

何故ならば、夢だから。

なのに、なのに…僕は…。

その日から、異世界にいた。


「え…」

見たことのない世界で、見たことのない化け物が、僕のそばにいた。




天空のエトランゼ、開幕。
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