天空のエトランゼ〜刃の向き
ポイントは、魔法として使うだけではなく、武器や乗り物を召喚できるし、日常生活で通貨としても使用され、お湯を沸かすなどにも使われていた。
所謂、万能通貨のようなものであるが…得るには、誰かが魔物と戦わなければならなかった。
「チッ!大したポイントにはならなかったな」
すべての魔物を倒した後、労力の割には得たポイントが少ないことに舌打ちし、アルテミアはゴブリンの死骸の山に背を向け、その場から立ち去ろうとした。
その瞬間、アルテミアの死角から、飛び込んで来る影があった。
「!」
本能からかアルテミアは最小の動きで、影の攻撃を避け、回し蹴りを叩き込もうとしたが、その寸前で…ポイントが尽きた。
どうやら、攻撃に使い過ぎた魔力よりも、回収した魔力が少なかったらしい。
アルテミアの姿を保てなくなり、僕に変わってしまった。
「え」
驚く僕に、
「何!」
驚く見知らぬ女。
「ア、アルテミアは!」
死角からの突きをかわされた女は、僕の横を通り過ぎると、足で踏ん張り、体勢を整えると、再び攻撃の構えを取りながら、絶句していた。
「い、いや〜あ」
殺気が消えた女の様子を見て、僕は罰が悪そうに鼻の頭をかいた。
そう…それが、彼女との出会いだった。
誰よりも、熱く…そして、純粋だった彼女との。
そして、彼女の攻撃をかわした瞬間…僕は靴の先で嫌なものを踏んだ感触に顔をしかめた。
ゴキブリである。
駆除もまた、立派な労働ではあるが…。
(最悪)
僕は軽く、顔をしかめた。
「ポイントゲット」
カードに、ポイントが1だけ加算された。
所謂、万能通貨のようなものであるが…得るには、誰かが魔物と戦わなければならなかった。
「チッ!大したポイントにはならなかったな」
すべての魔物を倒した後、労力の割には得たポイントが少ないことに舌打ちし、アルテミアはゴブリンの死骸の山に背を向け、その場から立ち去ろうとした。
その瞬間、アルテミアの死角から、飛び込んで来る影があった。
「!」
本能からかアルテミアは最小の動きで、影の攻撃を避け、回し蹴りを叩き込もうとしたが、その寸前で…ポイントが尽きた。
どうやら、攻撃に使い過ぎた魔力よりも、回収した魔力が少なかったらしい。
アルテミアの姿を保てなくなり、僕に変わってしまった。
「え」
驚く僕に、
「何!」
驚く見知らぬ女。
「ア、アルテミアは!」
死角からの突きをかわされた女は、僕の横を通り過ぎると、足で踏ん張り、体勢を整えると、再び攻撃の構えを取りながら、絶句していた。
「い、いや〜あ」
殺気が消えた女の様子を見て、僕は罰が悪そうに鼻の頭をかいた。
そう…それが、彼女との出会いだった。
誰よりも、熱く…そして、純粋だった彼女との。
そして、彼女の攻撃をかわした瞬間…僕は靴の先で嫌なものを踏んだ感触に顔をしかめた。
ゴキブリである。
駆除もまた、立派な労働ではあるが…。
(最悪)
僕は軽く、顔をしかめた。
「ポイントゲット」
カードに、ポイントが1だけ加算された。