つけまデビュー

★☆美里☆★



しばらくして私はだんだん落ち着くことが出来た。


「ぁ、ごめん…、ありがとう。」
私は佐賀から離れて言った。


『あぁ、大丈夫か?怖かったろ。』


優しい…
いつ以来だろう、こんなに人から優しくされたのは…。


急にまた涙がポロポロ出てきた。
我慢したけどやっぱり出てきた。


『えっ!?おい、大丈夫か?』


大丈夫？って聞いてくれる、私は慣れていない言葉にどうしたらいいか分からなかった。

「………。」
私は心配してくれる人の対応のしかたが分からないからまた佐賀の優しさにすがりついてしまった。


『えっ!!ちょ、おまえ…。』
私はまた佐賀の一度離れた体に寄り添った。


「っ、怖かったぁぁ…。」


『……大丈夫だ、もう怖いもんなんてねー。この俺が近くいるんだしな！』


「うぅ～、どんだけ自分強いんだよぉ～!」


『ははっ、俺強いもん。』


佐賀といると楽しい、安心できる…。


「…佐賀、」


『ん？』


「…ありがとう。」

私はもう大丈夫という意味も込め笑みを佐賀に向けた。


『…おう!』


「…ふふっ。」