ETERNAL CHILDREN ~永遠の子供達~
奇妙なものを見るようにマナを振り返る。
「マナ――?」
「そうよ。だから博士とあたしが仲良くするのいやなのよ。やきもち妬いてるんだわ」
マナはむくれた顔つきでそっぽを向いた。
「――好きって、僕が、シイナをかい?」
「ええ」
「君は凄いことを思いつく子だね、マナ。一体、どうしてそんなこと考えたんだい?」
「わかるわ。あたし、何故かなんてわからないけど、でもわかる。フジオミは博士のことを好きなのよ」
きっぱりと言い切るマナに、フジオミは唖然とした。
論理も何もない、けれど物事の本質を見抜くことに長けた少女は、今、見事にフジオミの――自分自身考えることさえもしなかった――シイナに対する想いを、曝け出したのだ。
「それは――気づかなかったな」
気抜けしたようなフジオミの声に、マナは本当にいやそうな顔をした。
「驚いた。フジオミは意外と鈍感なのね」
その時、二人の背後にあるドアが開いた。
ユウが顔を出す。
「マナ。お鍋、ふいてるよ」
「そうだ、ご飯の支度が途中だったのよ! じゃあね、フジオミ、もうすぐお昼だからユウと後から食堂に来て」
マナは急いでかけていく。
後にはフジオミとユウが残る。