ETERNAL CHILDREN ~永遠の子供達~
「マナ!!」
ユウがマナの後を追う。
残されたフジオミは、それを見ていることしかできなかった。
ユウの瞳は、狂おしくマナを、彼女だけを求めている。
自分にはわかる。
永遠に手に入らないものに濾がれるということ。
多分、もう自分達しか感じることができないもの。
フジオミはシイナを愛していた。
マナでも誰でもなく、ただ、彼女だけが、欲しかった。
彼女だけを、抱きたかった。
彼女が決して自分を愛さないだろうとしても、それでも愛していたのだ。
「――シイナ。僕等は共犯だ。ただ一つの目的のために、あの二人を傷つけ
た。それでも、正しいことなのか」
風が、フジオミを通りすぎていった。
彼は低く嗤った。
嗤い続けた。
そして思う。
生き続けることに、何の意味があるのだと。
人が滅んでも、世界は変わらず美しいだろうに。