ETERNAL CHILDREN ~永遠の子供達~
腕に触れる手を感じた時、フジオミは思わず身体を強ばらせた。
「俺がわかるのは研究、居住区域だけだ。この暗闇で、ここが管理区域の何処なのかもわからない。あんたならわかるな」
低い声がささやくようにもれる。
「ああ。だがその前に質問を。一体君は今まで何処にいたんだ? あの廃墟にはいなかったんだろう。調査させたが、君の死体は愚か、荒れ放題だったと聞いたぞ」
「簡単だ、ここにいたんだ」
「ここに? このドームにか?」
唖然とするフジオミにも、ユウは動じない。
「ああ。居住区域には部屋は有り余ってる。その一つを使ってたんだ。俺はマナほどあの女を甘く見ない。力の使えない俺じゃ見つかったらすぐにやられるのはわかってた」
「傷は、大丈夫なのか」
「ああ。すぐに治した。それからここへ跳んだんだ。力の使い過ぎで疲れてたから、それからずっと眠ってたんだ」
「治癒能力もあるのか。驚いたな」
「それよりも早く、マナのところへ」
苛立ちを隠さず、ユウが問う。
フジオミも気を引き締める。
悠長におしゃべりをしている暇などないのだ。
「そうだった。君がいるなら簡単だ。シイナを追えばいい。彼女は必ずマナを見つけだす」