ETERNAL CHILDREN ~永遠の子供達~

 ゆっくりと、マナはユウへ手をのばした。
 ユウは動かなかった。
 少し安心して、マナはユウの手を優しく握った。
 ユウは、奇妙な顔つきでマナを凝視している。
 マナはまた少し不安になったが、笑って言った。
「手をつないでいると、あたたかでしょう? 具合が悪くなると、博士にこうしてもらったの。こうすると、淋しくないのよ」
 促されて、ユウはマナの横に座った。手はつながれたままだ。
 不思議なことに、触れた手から、波のように穏やかな感覚が伝わる。そんなことは、今までにはなかったが、それが逆に、マナを落ち着かせた。
「あたし、まだ少しあなたが恐いの。だから優しくして。怒らないで。そうしてくれたら、あたし、あなたといても恐くなくなると思うの」
 ユウは不思議そうな顔をしてマナを見つめた。
「――恐くなければ、俺といてくれるのか、マナ?」
「ええ」
「どうすれば、恐くない?」
 真摯な眼差しを、ユウはマナに向けた。
 マナは少し戸惑った。
 赤い瞳がじっとこちらを見つめている。
 見れば見るほど、ユウの容姿はマナには不思議なものに思える。
「――その瞳」
「え?」
「あなたの瞳で見ると、みんな赤く見えるのかしら?」


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