初恋-運命の恋人-
第1章

◆運命の出会い



「中学校緊張するー!」


隣で騒いでいるのは、幼なじみで親友の浅倉比奈乃(アサクラ ヒナノ)。
は馴れない制服に身を包み、私達はこれから始まる学園生活に胸が高鳴らせた。




―成瀬沙帆(ナルセ サホ)―


それが私の名前。

それなりに頭の良かった私達は、先生にここらでは有名な私立中学を薦められて、今年で晴れて中学生となった。



「中学生といったら…やっぱ恋だよねぇ」
「恋か…、できたらいいね」
「素っ気な!あ、サホは未だに初恋相手に恋してますもんね」


ヒナノはウフフと語尾にハートを飛ばしながら笑った。




そう、私は5歳の時名前も知らない男の子に恋をし、今でもそれは現在進行形で続いている。

ヒナノにもそろそろ新しい恋したら?と言われているが、私はなかなかその名前も知らない…ぶっちゃけ顔も忘れかけている男の子に恋をしている。


「お!着いたよ」

ヒナノに声をかけられたら事で、ボーっとしていた意識を戻されて前を見ると、お城のような学校が目に入った。


さすがに私立の有名学校…


「あっちにクラス表張り出されてるよ!行こ」



ヒナノに腕を掴まれ、私達は走り出した。
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