初恋-運命の恋人-
「おいカイ!お前も自己紹介くらいしろ」
「そうだぜ!」
ツバサくんは何も言わない黒髪の男の子に声をかける。
「椎名海里(シイナ カイリ)」
椎名くんは私の方を見て名前だけの自己紹介をした。
「えっと…よろしく」
「サホちゃんだけに自己紹介してどうすんだよ」
ツバサくんは若干呆れ気味に椎名くんに言うが、椎名くんは応答しなかった。
「わりーな、悪い奴じゃ無いんだけど…クールっつうか、無関心っつうか…まぁ仲良くしてやって」
それから私達も自己紹介をし、なんとなく仲良くなった。
「あ!ヒナノ、さっき仲良くなったクルミ」
私は前の席のクルミをヒナノに紹介した。
「よろしくねクルミちゃん、ウチはヒナノ!よろしくね」
「あ、うん!」
クルミは突然のことで少し驚いていたが、嬉しそうに微笑んだ。