初恋-運命の恋人-
◆初恋の宝物
あれから数日が経ち、学校ではヒナノ、クルミ、タク、ツーくん、カイそして私の6人でいる事が多くなった。
「今日1時限目から理科じゃん!憂鬱~」
「本当、授業変更か何かじゃない?」
「昨日国語の先生が出張って言ってたような気がする」
私達3人は朝来て早々授業変更にテンションが下がっていた。
「どうしたんだい?お嬢さん方」
すると突然背後からタクがニョキっと現れた。
「うわっ!脅かすなアホ!」
「わりぃわりぃ。んで、どうしたんだよ。テンション低いな」
「今日の授業変成だろ?」
ツーくんが時間割をみて苦笑いした。
カイはというと、ツーくんの隣で眠そうに欠伸をしている。
「あれだな、こう言うときは…」
「だね!サホ、クルミ!行くよ!」
ヒナノとタクがいきなり走り出し、それに続いてクルミとツーくんも走り出す。
「行くよ!カイ」
ヒナノの考えを察し、カイの手を掴んで前の4人を追いかけた。
校舎を出ると、先生の目を盗んで校門を抜け出した。
遠くでHRの開始を知らせる鐘が鳴ったが、気にせず走り続けた。