誘拐犯は…神様だったのです!





「い…いつの間に…そんなことを」


やることが早すぎる…だって偽装の約束をしたのは数日前なのに


よくも、そんな馴れ初めを考えたものだ


本当は脅して無理矢理連れて来たくせに…


なんて思うも、ぐっと言葉を飲み込むと紫音さんはテーブルに並べられた紅茶を一口くちにする



「母上は勘がいい、だからそうゆうことは徹底的にしないとバレてしまう」


「………」

「だから君も、母上が来たら私が話した事に合わせて欲しい」


「…それは」


まぁ…そのくらいなら合わせる。だってもしバレたら帰れなくなるんだし…


「わかりました…」


「あぁ、あと…出来るだけ何も話すな」


「…え?」

「聞かれたこと以外、余計なことを口にしないで欲しい。余計なことを言われたら私が大変だから」


「…………」


な、なにその言い方…


紫音さん、私を信用してないんだ…


まぁ、別に私だって信用してないからお互い様だけど…なんか複雑…





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