誘拐犯は…神様だったのです!




「まぁ…でも、なんか二人とも…いいわね」


「え?」

「照れるなんて、それだけ紫音を愛してくれてるのでしょ?」


「「…………」」


「ほら、紫音ってば知っての通り無表情だし口数も多くない」


「………」

「おまけにいい年齢になっても女の影もないし、目立った色恋沙汰もなかったから…花嫁を迎えるなんて夢のまた夢だって思ってたの」


「……あ」


ニコリと笑いお母様は紫音さんと私と交互に見つめ更にニコリと笑う


「だから、凜さんの話を聞いた時は嬉しかったわ」


「…お母様…」


「本当はね、紫音が花嫁を迎えなかったら無理矢理誰かと結婚させるつもりだったの…だけど、私はそれにずっと反対してたのよ。紫音には本当に好きになった人と一緒になって欲しかったから」


「………」


そう言うと、優しい瞳で私達をみてくる



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