誘拐犯は…神様だったのです!
な、なんで?
痛みなんて少しも感じなく、ギュとつぶっていた目をゆっくりと開けると―…
「……あ」
「…………」
私の下で仰向けになりながら、額に手を当ててる紫音さんがいた
「……えっ」
し…紫音さん?
なんで紫音さんが…って、もしかして私をかばって下敷きになったの?
完全に馬乗りの状態で唖然と紫音さんを見下ろしてると額にあった手をどけて私を冷めた目で見つめてくる
「…重い」
「………へ?」
「いつまで、乗ってるつもりで?」
「…あ…」
そ、そうだよね!よく考えたらこの体勢はまずい
「ご、ごめんなさい…」
慌てて紫音さんから退きその場にそのまま座り込むとわずかに眉をひそめながら彼も起き上がる
う…また、かばわれた…
「あの…」
「君は色気がないな」
「……へ?」
「拒否して自滅してどうするつもりで?めんどくさい女だな」
「………な」
だ、だって…それは紫音さんがキスなんかしようとするからじゃん…
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