誘拐犯は…神様だったのです!



私だって、拒否して自滅して助けられるなんて思わなかったんだもん…



なぜか、肩身が狭くなり彼を伺うようにチラリとみると、明らかに無表情の顔が怒ってる


「……う」


そんな怒らないでよ…怒りたいのは私なのに…



「本当に…すみません…でした…」


「………」

「……………」


う、う…まだ視線が痛い。


あまりにも痛い視線に堪えられなく小さくなりながら紫音さんに背中を向けると、彼のため息が聞こえる



「まぁ…私も少しからかい過ぎたかもしれない」

「………?」


「悪かった」


え…悪かった?


初めて紫音さんの口から言われた台詞に、彼を見ると片足を立てながら座りわずかに頬が赤い


謝った…紫音さんが…今まで散々勝手なことしてきたのに



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