誘拐犯は…神様だったのです!
ぶつかった拍子に頭でもぶつけたの?
そんな考えが浮かんだもの言葉をぐっと飲み込み再び視線を戻す
「い、いえ…私も…悪かったですから…」
「…そう…か…」
「……は………い」
「………」
「……………」
「……………」
そう、頷き数秒の沈黙が続く
外からの雑音もなく、お互いの吐息や服が擦れる音だけが響き
何を話そうか…そんなことを考えていた時
「子供のことは、凜の意思を尊重しよう」
「………ぇ?」
沈黙をやぶり、放たれた台詞
「私の都合で連れて来たんだ、だから子供のことは取り敢えず保留でいい」
「し…紫音さん…」
や、やっぱり…頭を打ったんじゃないの?
一気に不安になり、這いつくばりながら紫音さんに近付くと嫌そうに私をみる
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