誘拐犯は…神様だったのです!





「あの…すみません」


「…え?」


突然、背後から声が響き振り向けばそこには1人の男性がいた


赤茶色のようなウェーブのきいた髪型に黒をベースにしたスーツを身を包み穏やかな笑顔を私に向ける


だ、だれ?


モデルさん並みに綺麗な彼に思わず首を傾げると、彼はスッと私に左手を差し出して来た


「…?」

「あの、先程これを落としませんでしたか?」


「……」


そう言われて手のひらを見ると、そこにはおばあちゃんのネックレスがキラリと光る


あ……


慌てて首もとを触るもいつも付けているネックレスがない


いつの間に落としたの?全然気付かなかった…


「すみません…ありがとうございます」


もし無くしたら、大変だった。おばあちゃんの形見なのに


鍵受け取りそれをすぐに鞄にしまうと彼はフッと瞳を細める



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