誘拐犯は…神様だったのです!
第3章
その名はトール
――――――…
――――…
翌朝
「…ん…ん…」
チュン、チュンと可愛らし小鳥の声が外から部屋に響き
ふっと、そんな音にゆっくりと瞼を開けた時は朝だった。
開けっ放しだったのか、誰かが開けたのかカーテンのおかげで、部屋中に暖かい朝日が差し込んでいる
「……う」
それを眩しいと思い、窓に背中を向けるように寝返りをうった瞬間―…
ドサッっ―…
「…ぎゃ…ぁ」
鈍い音ともに、身体が落ちる感覚が襲うと同時にジーンと身体に痛みが走った
い、いっ…たぁ…
寝起きのせいで、受け身も取らずベッドから落ちてしまったのだ
「…う…う」
ひ、額ぶつけちゃった…
声にならない声で額を触るが痛みは引かない
な、なにをやってるの私ってば…いい歳なのにベッドから落ちるなんて
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