誘拐犯は…神様だったのです!
身体を起こし、うっすらと涙を浮かべながらその場に座り額を撫でる
ベッドから落ちるなんて、何年ぶりだろう…
そんなに寝相悪くないはずなのに…
落ちたことが少しショックで目に浮かんだ涙を拭いて周りを見渡すと
「…あれ?そう言えば…」
ふと、見覚えのない部屋にいることにピタッと身体が固まる
ここ、どこ?どうみても私がいつもいた部屋じゃなく、誰かの部屋だ
え…誰の部屋…なんだろう…?
「…………?」
「………」
「…………」
「………ぁ」
そう、頭で考えると昨日の記憶が走馬灯のように蘇ってくる
「…!」
そ、そうだ!ここ!紫音さんの部屋だ!
慌てて部屋全体を見渡すと、そこに彼の姿はない
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