誘拐犯は…神様だったのです!
そんな後悔に襲われながらも、必死に走り…それに負けじとついてくる彼
も、もう…だ、駄目…
「はぁっ…う」
足がフラフラとふらつき、思わず止めると彼がニヤリと笑い走るのをやめて近付いて来る
「はは、やっぱり女は体力がないな」
「はぁ…」
息一つ乱れてない彼。あ、ありえない…私はこんなに息が切れてるのに
「大人しく、そこから動くな」
「……う」
動くなだなんて…
「無理って言ってるじゃないですか!」
そう思いきり叫び、再び走り出し角を曲がろうとした瞬間―…
ドンッ――…
「…きゃ」
勢いよく何かにぶつかり、その反動で身体のバランスを失い、そのまま床にバッンと良い音を立て転んでしまう
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