誘拐犯は…神様だったのです!



「ちょうど良かったです!今、人間の女の不審者が…って、ツヴァイさん!その人間と何をしてるんですか!」


「………はい?」


「彼女は1人で屋敷内を徘徊していた不審者です。今すぐ捕らえますので、彼女と離れて下さい」



相変わらずムッとした顔で私を睨み、それを拒否するようにさらに強くツヴァイさんに抱きつくと


それだけで全てを理解したのか、苦笑いを浮かべ軽く私の背中を撫でる




「トール、それは貴方の誤解です」


「は?…誤解…ですか?」

「えぇ、彼女は不審者ではなく紫音様の花嫁です」


「え…花嫁……は?え?」


ツヴァイさんの言葉に理解出来ないのか目をパチパチさせ、私とツヴァイさんを交互にみる


「じゃあ…もしかして、最近紫音様が花嫁を迎えたって噂は本当だったんですか?」


「はい…事実です。言う時期を見計らっていたので、言うのが遅れてしまい申し訳なかったです。それがこのような誤解を生んでしまったので早いうちに説明をしておけば良かったですね」


「い、いえ…それは、ツヴァイさん達にも何か都合があったかと思いますので」



そう言うと、混乱していた表情をキュと引き締め彼はその場に膝まつく



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