誘拐犯は…神様だったのです!

多重人格、風神





――――――…
――…




「はぁっ…疲れた…」


あれから数十時間がすぎ、外はすっかり暗くなったころ


私は一人、紫音さんの部屋でため息をもらしていた



実は朝のかれから、ツヴァイさんはトールさんに私のことを詳しく説明をしてくれたのだ


お母様に話した時のように、出会いから今にいたるまでを細かく話し



トールさんはトールさんで黙って話をきき最後に"理解した"と言葉を漏らした


私もあれから聞いた話しだけど、どうやらトールさん達の一族は王の花嫁に使える一族らしく


きちんと紹介された今から、私の身の回りのことをしてくれるらしい



今までは花嫁がいなかったから、そんな義務はなかったけど私が花嫁としてここに来てしまったから、それがきちんと義務になった


あと、ツヴァイさんいわくもう一人、トールさんと同じ役目の方がいるらしいけど


その彼には、あとで会わせると話がついた




本当は…偽装だと知ってるツヴァイさんが良かったもの、そんな我が儘も言えなく黙ってるしかなかった私は二人の話を受け入れたのだ




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