誘拐犯は…神様だったのです!




「女でも、人間には変わらない。下等な種族が王の花嫁など、誰も認めない」


「………」


「例え、モノ様や紫音様が認めても…それ以外は認めない」



そう言うと、視線だけ私にむけ、その瞳にドクンと胸がなる


「凜様、あなたの存在は…神にとって、邪魔なだけです。今まだ、何もない。だけど、貴女の存在が知られれば知られるほど、貴女は疎まれ、憎まれ、狙われる」



「………」

「そこに、人間と神の間に蟠りがある限り」



「…………」



その言葉を最後に、彼はそのまま静かにその場を後にした―…




「…………」



花畑に残された私は、フウさんが歩く方向を身動き一つすることなく見ていた



な、なんだったの?


あまりにものあの夜との違い、そして投げ掛けられる言葉の数々に頭がついていかない



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