誘拐犯は…神様だったのです!
―――――…
―――…
「じゃあ、お疲れ様でした」
「はーい、明日もよろしくね」
暑い暑い夏が過ぎ、木々はあっという間に表情を変え赤く色付き
少しずつ、その葉が落ちて少し寒く寂しい季節
わたしは、バイト先の店長にそう頭を下げ、コートのボタンをしめると
急いでお店を後にした
雪村凜(りん)
これが、私の名前。
無事に高校生活を終え、小さなカフェでずーと長い間バイトをしている
世間では、高校を卒業すると大学か専門学校に行くのが一般的なのかもしれないけど
私はどれも選ばず、高校時代からバイトをしているこのカフェに就職したのだ
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