誘拐犯は…神様だったのです!
まぁ、そんなのは屁理屈だけど…
「…へぇ」
私がそう答えると、どこか納得しないように頷き膝枕をしたまま花を睨みつけるように見つめてる
「…?」
な、なんでそんなに睨むんだろう…あ、もしかして…
「蘭の花、嫌いでした?ごめんなさい…勝手に飾っちゃって」
やっぱり、ダメだったんだ…少しショックを受けると紫音さんは小さく首をふる
「いや、構わない。凜が花を飾りたいなら好きにするといい。この部屋は君のものでもあるから」
「………あ」
そ、そっか…
何気ない言葉だけど、何故か嬉しく口元が緩むと紫音さんはゆっくり口を開く
「…だが」
「え?」
「あの花はイヤな匂いがする」
イヤな匂い?
「え…臭いですか?」
そんなこと、ない気がするんだけど…
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