誘拐犯は…神様だったのです!





自分でも使いすぎたなと後悔するほど、鼻をかんでいる


お陰で鼻も赤いし、心なしかヒリヒリと痛い



「ごめんなさい…」


「いや、体調が悪いんだ。仕方がない…それより今使ってるヤツも残り少ないだろ?」


「あ、はい」


ティッシュを確認するともう数枚しか残ってない。ツヴァイさんに沢山持って来てもらったのにもうないだなんて…



「なら、もらってくる。お前…じゃなくて凜様、まだまだ使いそうだし」

「あ…はは」


私も、そう思う…


「すぐ戻って来るから、待ってて下さい。ついでに暖かい飲み物でも持ってくるから」


「本当に?ありがとうございますっ」



なんか、私が風邪気味になってからトールさんは少し優しい


相変わらず口は悪いけど、私をいたわってくれてるのは分かる


「あぁ、じゃあな」


そう言うと、トールさんは空っぽになった箱を"ついでに捨てる"と言い手にいっぱいもつと部屋を出ていった







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