誘拐犯は…神様だったのです!



それに気をつかいすぎて逆に気分が悪化したら皆に悪い



「ま、待って…フウさん!」


彼の背中に向かって必死に声をかけるも、振り向くことも言葉を返そうともしない


も、もう!


「ふ、フウさんってば!」


「………」


そう大きな声を出し、彼の名前を呼んだ時―…



「あー!!てめぇ!!」


「ひ!?」

「………?」


正面から大きな声が響きフウさんの背後から恐る恐る見ると仁王立ちをしてるトールさんの姿


あ…し、しまった…トールさんが戻る前にと思ったのにバレてしまった


「あ…えっと」


「お前、待ってろって言ったのになんでそこにいるんだよ!」


「…それはっ」


ドッスン、ドッスンと屋敷が揺れる勢いで私に近付くと眉間にシワを寄せながら近づいてくる



こ、怖い…鬼みたいな顔に自然と身体が固まる



「と、トールさん…」


「だいたい、人の言うことも聞けないのか?体調悪いなら、そうゆうことをだな「トール」」


「あ?」


「…え?」


不意に、物凄い勢いで話すトールさんの言葉をフウさんは遮る


「なんだよ、あ、つかなんでお前ら二人でいるんだよ、オーディンは紫音様と任務のはずだろ?」


私にあった視線をフウさんに向けると、イラッとしたようにフウさんが眉をひそめる



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