誘拐犯は…神様だったのです!





こ、この人は、また何を言うの?服を脱げ?


ふ、ふざけないでよ!てか、女性に向かって脱げだなんて失礼だ



「………っ」


胸元を握りしめ、フウさんを睨むと目を細め私をみる



「勘違いしないでもらいたい。私は、その紫音様の羽織りを脱げと言ってるのです」


「………え」


羽織りを?

言われてみれば、私はさっき紫音さんが着ていた羽織りを貸してもらってる


これを…脱げと言うの?


唖然とフウさんを見れば軽く顎を触り、腕を組む


「全部脱げとは言いません。だいたい、そんな色気のない身体は見たくもないですし」


「…なっ」


「気分が萎える」


ひ、ひどい…確かに色気はないかもしれない、だけど…私だって



「あの!」

「はい…なにか?」



「言っておきますけど!人並み以上に胸はあるんですから!」

「……………」


「………」


「……………」



「………あ」



って、私ってば何を言ってるの!




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