誘拐犯は…神様だったのです!




自然の中を登ったり下ったり、まるで大嫌いだった登山をしてるような気がしてならない



「は…くっしゅん」


「…?」


しかも、歩きすぎたせいか息苦しいし、鼻の調子も屋敷にいた時より悪くなってる


「…う」


ズズッと息を吸うと、呆れたようにトールさんが私にティシュを差し出す


「吸うな!吸うとそれが喉に入って、どんどん悪化するんだぞ」


「あ、ごめん…なさい」

そんなことを言われても出るから吸いたくなっちゃうんだもん


トールさんからティッシュを受け取り鼻をかむもなかなかスッキリしない



「…はぁっ」


「もう少し頑張れ、頑張れば後でらくになるから」


「…」


そう言い、歩くトールさんの背中を追うように歩きだす




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