誘拐犯は…神様だったのです!




「凜様、口を開くな」


「……?」

開くなって、誰かいるの?

口を塞がれながらも首を傾げれば、トールさんはある方向を指差す


「ほら、あれを見てみろ」


「……」

あれ?


トールさんが言われた方向を見ると同時に口にあったフウさんの手が離れ驚きの光景が写る



「な、なに…あれ」



「………」


私の瞳には、少し離れた所に羽の生えた人間の姿をした神様達


屋敷にきた頃に見た親衛隊のように、背中には大きな翼…ん?翼…?


「………」


翼だけど、なんだかおかしい…


微かに感じる違和感にトールさんを見るともの凄く怖い顔をしてる


トールさん…


そして、私を背後から抱き締めるフウさんの腕にも力がはいる



明らかに様子がおかしい彼ら…あの神様達がなんなの?


そう思い、もう一度彼らを見ると―…




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