誘拐犯は…神様だったのです!





「そんなわけがない。私にとって凜は人間。そして鍵を持ち、利用できる女に過ぎない」


「へぇ…そうですか」


「………」


明らかに棒読みの声に紫音はムッと口元を引き締め、手にしていた資料を机におく


「そうに決まってる」


「紫音様がそうおっしゃるのなら、私はそれで構いません」


「ツヴァイ…思ってないだろう?」


「はい」


「…………」



即答するツヴァイに紫音は何かを諦めたようにため息をはき、また資料を眺め始めた


「大丈夫ですよ…私と紫音様だけの秘密にしておきますから」


「………」


「さて、それでは…私もそろそろ任務に向かいますので…帰ってくるまでにその資料の処理よろしくお願いします」



「………」


軽く頭をさげ、ツヴァイはそのまま、その部屋を後にした――…




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