誘拐犯は…神様だったのです!
さすが、フウさんと思うべきだけど今はそんな余裕がなく
ただ息を吸ったり吐いたりを繰り返せば少し気まずそうにトールさんが目の前にしゃがみこむ
「あー…やっぱり、休憩が必要だったよな…」
「はぁっ、はぁっ…え?」
「ほら、この場所に人間を連れてくることはないからあまり気をつかえなかった」
「…トールさん…」
そんな事を言われると怒る気になれない
「は、はは…大丈夫ですからっ」
「…そう、か?」
「は、はい」
"だから、気にしないで"と、言葉を続けるとトールさんは立ち上がり真っ直ぐどこかを指差す
「なら、取り敢えずそのままでいいからアレを見てみろよ」
「………え?」
そう言われ、トールさんが指差す方向をゆっくり見上げると――…
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