誘拐犯は…神様だったのです!





「その手を今すぐに降ろせ」


「………っ」


「「…!?」」


フワッと風に煽られて感じる少し冷たい空気


そして、それに乗るように響く威圧感のある声


この声は―…


「…フウさん?」


そんな、まさか…


まさか…そんなわけがない。そう思いながら声の主をみると銀色の髪の毛をなびかせるフウさんの後ろ姿が目にはいった


「…うそ」


なんで、フウさんが…だってあんな喧嘩と言うか、言い合いをしたのに…


フウさんの登場に驚いてるのは私だけじゃなく、彼らも…まるで化け物をみたかのように驚いて


息を飲みながら口を開く



「な、な、なぜ…風神様が…」


「そ、そうです。風神様がパルシュにいられるなど珍しい」



焦ってると言うべきか、フウさんの放つ雰囲気に恐怖を感じ一歩下がり視線をそらすと


フウさんは彼らから目を反らすことなく黙っていた口を開く



「お前らには関係ない。それより、この人間に傷を負わせることは許さない」


「………」



有無を言わせぬオーラを漂わせ、いい放つフウさんに彼らは目を見開き唇を噛みしめる





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