誘拐犯は…神様だったのです!



「それは、どうゆう意味でしょうか?」


「……」


「人間を庇うのですか?」


「………」

「風神様が?人間を?はは、御冗談を!人間を誰よりも恨んでいる風神様がその女を…庇うなど信じられません」


「……」


「風神様、我々は風神様のためにも、紫音様や我々神のために少しでもいらない人間を排除しようと考えているのです…ですから、その女をこちらに」


「……」


一歩近付き、フウさんの横を通り回り込みながら私に近づこうとすると


「……なっ」


スッと、どこからともなくキラリと光る大き鋭い刀を彼らに向ける


「それ以上近づくな」


「風神様…!」


「おい、そこのハヤブサ」


「……え?」


チラッと視線だけ、木の根元で横になるハヤブサに向け声をかける



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