誘拐犯は…神様だったのです!






―――――…
―――…



凜がハヤブサとパルシュから姿を消しあと


風神と愚罪の子らの間には、なんとも言えない空気が漂っていた




「風神様、どうゆう事か説明をしてください。我々は納得出来ない!」



少し年老いていて顎に髭のある男が言うと周りの奴らも頷く


「風神様も、我々と同じ考えじゃないですか!」


「まさか今さら人間を好きになっとアン様のように綺麗事を並べるつもりで?」



その言葉に、風神は刀をおろし意味深に笑う


「まさか、貴様らと同じ、いやそれ以上に人間は嫌いだ」


「なら、なぜ庇う!風神様が人間を庇う理由などない!」


バンッと木を叩き、その拍子に木がゆれヒラヒラと葉っぱが落ちていき



それが地面に落ちると、風神は睨むように彼らをみる



「私も、庇いたくない。普通の人間ならお前らのやることに干渉はしない」


「なにを、それはやってることと言ってることが違います!」


「…そうかもしれない」


「なっ」


「だが、彼女は我々の主の女」


「………え」

「彼女は紫音様の花嫁だ。だから、彼女に手を出すのは許さない」


「「……」」


そのセリフに、誰もが驚き言葉を失った。


まさか、あの紫音様が人間の花嫁を迎えたのか?と―…


全員が頭で考えていた



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