誘拐犯は…神様だったのです!




「……っ」


ズキッと膝に痛みが走るもの、身体の怠さが勝り痛みは感じない



「はぁっ…ぅ…」


やばい…き、気持ち悪い…今にも戻してしまいそうな気分だ


「…はぁっ…」


大きく深呼吸をしても、一向に収まりそうになく、ギュと瞳をつぶればハヤブサはその綺麗な翼を私の背中を擦るように動かす


「あ…ありが、とう」



ハヤブサがいてくれなかったら、この孤独に耐えられなかったかもしれない


と、とりあえず…少し治まったら…移動しないと…


さっきは木の陰に隠れていたけど、今は違う


誰が見ても一瞬でバレてしまう


だから、もう少しだけ…もう1分…いや、30秒でいいから…


「…は、はぁっ」


呼吸を落ち着かせ、その辛さにゆっくりと空を見上げようと上を向くと…



「………あ」













「ふふ…みーつーけた」


木の上に見える数人の人影。赤く染まった服をみにまとい…傷だらけの身体に欠けた翼


「……………っ」


あの人達は…私を襲った愚罪の子達だ…



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