誘拐犯は…神様だったのです!
「………」
そんな彼らの後ろ姿を見えなくなるまで眺め紫音さんはゆっくりと口を開く
「…凜…」
「…あ…はい…」
「…もう…大丈夫だから」
「………あ」
…紫音さん…
ギュとさらに力強く抱き締められ、胸がギュと締め付けらろる
やっぱり…紫音さんの胸は落ち着く…
目隠しをされているせいか…彼の温もりがリアルに感じて、酔ってしまいそうになる
「…」
そして、同時にやっと…安心したのかポロリと涙が落ちる
だけどそれは、彼に抱き締められているせいで…頬をつたい紫音さんの服に染み込んでいく
「…」
「…う」
もう、今まで怖かった感情や身体の怠さ
そして寂しさや辛さに…それが全部溢れて…
私はずっと…長い時間…紫音さんに抱き締められていた――……
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