誘拐犯は…神様だったのです!



「…ん?」


開かれた紫音さんの綺麗な手には、錠剤の薬


これは、風邪薬だよね?これが問題?まさか、薬の名前とか?


そんな事を考える私に紫音さんは勝ち誇ったように口を開く




「なら、この薬をどうやって凜が飲むと思う?30秒与える、思いつくだけ言って当たったら教える」



な、なにそれ、それだけ?てか…どうやって飲むって…


「普通に水で、ゴクンと…じゃないんですか?」


「違う」


ち、違うの!?


「え、じ、じゃあ…え、えっと…」


な、なに?薬の飲み方なんてそれ以外にしらない


あ、まって!


「お、オブラートに包んでとか?」


でも、錠剤をオブラートで包むのはおかしいよね?


げんに、紫音さんは首を左右に振っている


そんな、 何も思いつかないよ!



「えっと」


「……………」


「えー…と」

「……」

「うっ…と…その」



「残念、時間切れ」


「…あ」


そんな…っ


「し、紫音さん!狡いですよ!そんな錠剤の飲み方なんて…普通に飲むしか知りませんよっ」



まさか、私を馬鹿にして答えはくだらないこととか?



それはなんだか、ふに落ちなく彼を睨むように見つめると彼の片手が私の頬を優しく包む



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