誘拐犯は…神様だったのです!
あっ…!
背中に感じる彼の胸板に、私を抱き締める腕
紫音さんってば…ただでさえ、あんなキスをして恥ずかしいのに!
もう、何も言えないし抵抗も出来なくただ黙って紫音さんに身体を預けると背中越しに紫音さんが口を開く
「…悪い」
「…っ」
「少しだけ、意地悪が過ぎたかもしれない」
「………うっ」
「だけど、あのことは…時が来たら話すから」
「………っ」
「…だから、今は」
ギュ―…
「…あっ」
首筋に顔をうめ、紫音さんの吐息がかかりゾクゾクとしちゃう
「なにも…何も聞かないでくれ…」
「…………あ」
紫音さん……
切なそうな声に、私は悩むこともなく小さく頷き
力強く私を抱く彼に、ただ…ずっと身体を預けていた―…
たぶん、熱はあがってしまっただろう
紫音さんがくれた、熱いキスと暖かい抱擁で―…
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