誘拐犯は…神様だったのです!






「実はですね。あの日…集会があったんです」


「集会…ですか?」


「はい、定期的に天界の四人の王が集まる会なのですが…その途中にあの小鳥達が来たのです」


「……へ?」



小鳥達って、まさか…あの時の?


ハヤブサの場所を教えてくれた小鳥達。そうだ、あの時…小鳥達はどこかに飛び去って行ったんだ


もしかして…


「小鳥達がその集会の場所に紫音さんを呼びに行ったんですか?」



私がそう言うと"はい"と迷うことなく頷くツヴァイさん


あ…そうだったんだ…だからあの時にいなくなったのね


小鳥達の行動に納得しているとツヴァイさんはクスクスと笑いながら私をみる



「?」


「紫音様は基本的に仏頂面と言いますか、どこか冷めた顔をしているので他の王達は紫音様のことを掴みにくいとよく言われるんです」


「は、はぁ…」


確かに、クールな顔でポーカーフェイスなことが多い


でも、最近はよく私に優しい笑顔を見せてくれるけど…



「それに加え、あまり感情的な行動はしません。それなのに、小鳥達が窓越しに凜様のことを伝えたら…」


………?


「伝えたら…なんですか?」



ツヴァイさんは再びクスクスと笑い口を開く



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