誘拐犯は…神様だったのです!





"私がいざとなったらフォローする"と言ってくれたけど


なんだか…申し訳なくて仕方がなかった…




「……はぁっ」


今日は何回目のため息だろうか…数えきれないほどのため息にふと外を見るともうすぐ太陽は完璧に沈んでしまいそうだ




もうそろそろ時間だな…


夜会は太陽が完全に姿を消し、月が赤く輝き始めたころから始まる


そして今回の夜会はこの空界ではなく海鈴様が君臨する深界と言う場所で行われる



空界からは距離があるらしく太陽が沈んだら紫音さんと行くと約束をした



だから、たぶん…もうすぐ来るだろう




そう思った時――…



トン、トン、トン―…


「あ…はい!」


ドアを三回ノックする音が響き、返事をするとゆっくりと扉があき



そこにはトールさんの姿があった



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